エントロピーからはじめる熱力学(’20)の基本情報
科目名:エントロピーからはじめる熱力学(’20)
メディア:ラジオ
科目区分:自然と環境
単位数:2単位
単位認定試験平均点:2023年度2学期(66.6点)2023年度1学期(62.6点)
主任講師名:安池 智一(放送大学教授)、秋山 良(九州大学准教授)
【講義概要】
私たちは日々の暮らしで、熱と仕事を相互に変換する装置(熱機関)を利用している。熱と仕事の変換が可能であるのは、両者が同じエネルギーの一形態であるためである。一方で同じエネルギーでありながら熱と仕事には等価でない側面がある。巨視的な量の間に成り立つそうした関係は、膨大な実験を通じて確かめられてきた。そうして蓄積された知識を極めてシンプルな数学的体系にまとめあげることに成功したのが熱力学である。この講義では、初学者にとって体系の全貌が比較的つかみやすいスタイルとして、エントロピーを出発点として熱力学を演繹的に導いていくスタイルを採用する。ただし、熱力学の生物、物理、化学に関わる現象への応用を考え、分子論との繋がりについても配慮する。【授業の目標】
1.熱力学をその数学的な面に注目して学び、使えるようにする。特にエントロピーを出発点に置くことで学習上の困難を避けつつ、熱・温度・仕事・エネルギーなどの熱力学的な概念の定義とその物理的な意味を理解する。
2.巨視的な熱力学を分子論的な見方と関係付けるために、統計力学への導入も行う。
3.相平衡や化学平衡、生物物理化学現象などの具体的な問題に幅広く熱力学の考え方が適用できることを理解する。【履修上の留意点】
https://www.ouj.ac.jp/
「初歩からの物理」「初歩からの化学」を予め履修していることが望ましい。
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